スーツのお仕立
2009年 05月 22日
日頃よりお世話になっていますA様より当店お仕立のスーツのご感想を頂きました。
ブログの紹介もOK!というかそれを前提の文章になっていますので
ご好意に甘えて今回もそのまま載させて頂きます。 で は
これ以下A様コメントです↓
うーん、また出会ってしまいました。素晴らしい生地に。テーラード服好きのみなさんに、
そしてそうでない人達にもこの喜びをわかってもらえるといいのですけど。
“09年わたしの生地選びの旅” はまず「春だけ着られればいいスーツ」をテーマに相談に来ました。
現在春・夏物というとどうしても盛夏を乗り切る薄っぺらい生地偏重の傾向にあると思います。
季節の変わり目である春には、冬物のような質感はなくともどっしりとした生地の方が
どこに行っても恥ずかしくない安心感がありますよね。
見せてもらった生地の中でひときわ目を引いたのは25年前の アクアスキュータム のものでした。
一見シャンパンのような色で生地を手に取り動かしてみると、光沢も相まって深みをもった色に変わり
うねりのある表情を見せてくれます。
これがバラシャという素材らしいのですが、斜めに入る細かい畝とモヘアの光る横糸が
この独特の深みのあるうねりを見せてくれるのでしょうか。
なぜか時代劇で見る小粋な親分のまとう羽織の雰囲気をもっていて、裏側は表と違ってさらに濃い
風呂敷の色に見える、ダブルフェイスになっているのもおしゃれです。
うちに帰ってからも何となく忘れられなくなり、もう一度見に来てこれに決定しました。
出来上がってみて、よく言う英国生地の「はりとコシ」を身をもって体験しました。
とにかく堅くて冬瓜のようなえぐい触感です。またそれが魅力です。

生地の時には厚そうでしたが、着てみて思った程の厚みは無く軽いのでまた驚きました。
背広は肩で着ると聞いた事があるのですが、今回は胸で着ている印象を持ちました。
それで重みを感じないのか。これもこちらで使っている工房の技術の賜物と思います。
2つボタンにチェンジポケットは不安でしたがバランスのよさでクリア。
ラペルもこれまでと比べちょっぴり太めで、正統派ブリティッシュ・モデルの完成です。
このスーツを身に付けると25年前の流行、スーツを求めた購買層、当時の気候にも
思いをめぐらす事が出来ます。
ご主人によると昔は生地も季節で5つに分かれていたそうです。
まるでタイム・スリップしてきたようなスーツとこれから長く付き合っていきたいです。
今回トレンドになっている生地ブランドや新着生地にこだわらなかったので、
この生地にたどり着く事ができました。
もちろん小さな布切れでは良さが分からなかったでしょうね。
そういう見方をするとこちらの羅紗屋さんは宝庫ですよ。


コメントはここまでです。↑
尾洲屋は元々が生地屋という事もあり、生地については特別な思いがあります。
コメントを読ませて頂き、勝手ながらもその思いが仕立てた服を通して感じてもらえる喜びは
この上ありません!
またこのような形でご紹介させて頂き、そのお心にいつも感謝しております。有難う御座いました。
ブログもお店共々どうぞ宜しくお願い致します。
ブログの紹介もOK!というかそれを前提の文章になっていますので
ご好意に甘えて今回もそのまま載させて頂きます。 で は
これ以下A様コメントです↓
うーん、また出会ってしまいました。素晴らしい生地に。テーラード服好きのみなさんに、
そしてそうでない人達にもこの喜びをわかってもらえるといいのですけど。
“09年わたしの生地選びの旅” はまず「春だけ着られればいいスーツ」をテーマに相談に来ました。
現在春・夏物というとどうしても盛夏を乗り切る薄っぺらい生地偏重の傾向にあると思います。
季節の変わり目である春には、冬物のような質感はなくともどっしりとした生地の方が
どこに行っても恥ずかしくない安心感がありますよね。
見せてもらった生地の中でひときわ目を引いたのは25年前の アクアスキュータム のものでした。
一見シャンパンのような色で生地を手に取り動かしてみると、光沢も相まって深みをもった色に変わり
うねりのある表情を見せてくれます。
これがバラシャという素材らしいのですが、斜めに入る細かい畝とモヘアの光る横糸が
この独特の深みのあるうねりを見せてくれるのでしょうか。
なぜか時代劇で見る小粋な親分のまとう羽織の雰囲気をもっていて、裏側は表と違ってさらに濃い
風呂敷の色に見える、ダブルフェイスになっているのもおしゃれです。
うちに帰ってからも何となく忘れられなくなり、もう一度見に来てこれに決定しました。
出来上がってみて、よく言う英国生地の「はりとコシ」を身をもって体験しました。
とにかく堅くて冬瓜のようなえぐい触感です。またそれが魅力です。

生地の時には厚そうでしたが、着てみて思った程の厚みは無く軽いのでまた驚きました。
背広は肩で着ると聞いた事があるのですが、今回は胸で着ている印象を持ちました。
それで重みを感じないのか。これもこちらで使っている工房の技術の賜物と思います。
2つボタンにチェンジポケットは不安でしたがバランスのよさでクリア。
ラペルもこれまでと比べちょっぴり太めで、正統派ブリティッシュ・モデルの完成です。
このスーツを身に付けると25年前の流行、スーツを求めた購買層、当時の気候にも
思いをめぐらす事が出来ます。
ご主人によると昔は生地も季節で5つに分かれていたそうです。
まるでタイム・スリップしてきたようなスーツとこれから長く付き合っていきたいです。
今回トレンドになっている生地ブランドや新着生地にこだわらなかったので、
この生地にたどり着く事ができました。
もちろん小さな布切れでは良さが分からなかったでしょうね。
そういう見方をするとこちらの羅紗屋さんは宝庫ですよ。


コメントはここまでです。↑
尾洲屋は元々が生地屋という事もあり、生地については特別な思いがあります。
コメントを読ませて頂き、勝手ながらもその思いが仕立てた服を通して感じてもらえる喜びは
この上ありません!
またこのような形でご紹介させて頂き、そのお心にいつも感謝しております。有難う御座いました。
ブログもお店共々どうぞ宜しくお願い致します。
by bisyuya
| 2009-05-22 18:43
| ◆お仕立 men's&ladies