お客様よりコメントを頂きました。
2018年 05月 10日
夏に向けた装い。
これから迎える季節に思いを巡らしながらお客様との楽しい時間です。
オーダー時の思いについてお客様よりコメントを頂きましたのでご紹介させて頂きます。以下、頂戴しましたコメントになります。
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2月初めから探しはじめたのは、盛夏用のジャケット生地。
つまり梅雨時分以降に着るもので目付けは250グラム/m以下、素材はサマー・ウールのモヘア入りと考えていました。
以前から気になっていた「夏ものに力を入れている」らしいイギリス・ブランド、エドウイン・ウッドハウスで作ってみたくなり相談すると、バンチ・ブックもなく驚くほどバリエーションも少ない。だが逆にそれはブランドの自信の表れでもあり、選ぶほうはよく言えばあまり悩まなくてすむ、のでした。

おかげで生地はすぐに決まり、ブランドとその中のシリーズを特定すると、こんなにも楽に目標にたどり着けるのだとわかりました。
いろいろなブランドの生地をみてあてもなく選ぶのは、選択肢が広くていいことのようで、実はないものねだりをしながら時間を費し疲れ果ててしまうというのがこれまでの僕の経験です。

ただウッドハウスの生地は290グラム/mと重く真夏にはどうかとスペックを見る限り思ったのですが、メッシュ生地を撚った糸で織っているからでちゃんと糸の格子は粗めになっているようでした。これは安物のメッシュが単に軽くて弱くて通気性がないのとは真逆と考えたいです。出来上がったジャケットは身体に合っているからか重さを感じませんし、今の時期ひんやりして(おおっ!)心もとないです。真夏に着て違和感がなければ大正解。
生地の色は、あまり真夏の空の色とか海の青とかにすると8月を過ぎると着るのが恥ずかしくなるので、表現しにくい少し暗い色を選びました。できあがってみると、これは青黒くしかもモヘアの光沢があるスティール・ブルー(鉄色の青)でした。
うーん、まさに寒色中の寒色、真夏にぴったりしかも妥協も余白もない・・・9月に着ると恥ずかしいかも。
メッシュ地が鈍色のうねりをつくり、異性の目を意識するイタリアっぽい服になりました。

合わせてつくったパンツはサガワ氏推薦のまさに紺色のウール物。ブルーとブルーの組み合わせは初めてで、これはチャレンジですね。
当然白シャツが似合うのだけれど、当たり前の合わせをみせてもおもしろくないと思い、マルチ・カラーのシャツにストライプ・タイを合わせてみました。どうですか?
暑くなるのはいやですが、この上下着るのが待ち遠しいです。
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オーダー時のお客様目線で語られる文章はこれからオーダーを検討される方への参考にもなったのではないでしょうか。A様いつも有難うございます。