尾洲屋羅紗店|広島・呉のオーダースーツ、洋服のリフォームショップ


by bisyuya
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王様の仕立て屋

先日 お客様Aさんよりこちらの漫画をいただきました。
いつもお気遣いありがとうございます!
 
 「王様の仕立て屋」(集英社)
王様の仕立て屋_b0081010_15453563.jpg

イタリアのナポリを舞台にした、日本人仕立て屋の物語です。
細かい部分は置いといて、人間ドラマが楽しめる作品だと思います。

こちらの漫画を製作する際、作者の大河原遁さんが監修を仰いだ
ナポリの仕立て屋アントニオ・パニコは私のイタリアでの師匠です。
昨年私がお土産をもって師匠のもとを訪ねた際、
 
「なんて書いてあるんだ?CIRO訳してくれ 俺が主人公なんだろ?」
「師匠 どうやら主人公は日本人みたいですよ」
「うん!? ほーぉ」
と いった一幕がありました(笑)
 
その後 帰国して購入し、他のお客様にお貸しして手元に無い状態だったのですが、
縁がありますね今ここにあるんです。Aさんありがとうございました。

Aさんは英語のしゃべれる紳士で「仕立ての文化」を長い間楽しんでらっしゃいます。
許可をいただけたら、Aさんが洋服に施すおもしろい遊びの数々をこのブログに
掲載させていただきますね。
# by bisyuya | 2006-07-03 15:52 | ◆お気に入り
 2006年新作生地仕入れの中から イチオシの

   「 cape town kid mohair 」

エルメネジルド・ゼニア 夏コレクションの中でも最高級クラスに位置する生地です
 (ケープタウンキッドモヘア 53% × スーパーファイン 47%)

ゼニア社が毎年その年の最高品質の原毛を供給した牧場主に送るトロフィー賞(NO.1)
があるんですが、このトロフィーを授与した南アフリカ産の生後6ヶ月以内の
キッドモヘアーとゼニア社得意のスーパーファインウールを絶妙に混紡したのがコレなんです。
 
ちなみに、モヘア100%にしないの?と思った方、100%だときつすぎるんです、、
全ての繊維は独特の特徴をもっています。
それは長所短所があるという事なんですが、それぞれのいい面を絶妙に生かし
1+1が2以上になる生地作りは生地メーカーの腕の見せ所ですね。
モヘア100%だとバリバリの厚紙で作ったような痛いスーツになると
考えていただくとよいでしょう。
 
当店が今夏にこちらのctkmを押すのは単純明快
E.ゼニアさんとの発注会議の際に
 「これはすごい!」
とゆう驚きがあったからなんです。
今までにない 地織りの柄域、清涼感、程よいハリコシ、ツヤ
まさに極上素材といっていいでしょう。
2006s/s 尾洲屋イチオシなんです!_b0081010_23101630.jpg

(写真が悪くてすいません、是非当店で触って 見ていただけると幸いです)
ゼニアさんの公式コメントに耐久性もある となっていますが、
この点につきましては、
当店ではガンガン着られる方にはお薦めできない繊細な生地だと言わせていただきます。

モヘアはアンゴラ山羊(見た目は普通の山羊ですよ)の毛を指し、
光沢、コシが特徴で夏用の素材としてよく使われます。
人によって非常に 好きずき が分かれるのもこの素材の特徴ですね。

今夏の終わりにまだ残っていたら!?
がんばって購入して私個人用に仕立てよう! なんて企んでいます(笑)
# by bisyuya | 2006-06-29 23:15 | ◆商品紹介

ネクタイ入荷しました

こちらの五本のネクタイの中にはジャンル違いの一本があるんです。
正解は?
ネクタイ入荷しました_b0081010_1511192.jpg

<一番右 紺、小紋>
マリネッラ → ネクタイ屋のネクタイ
いわずとしれたナポリの大御所マリネッラのハンドメイドタイ。

<右から二番目 ブルー>
アントニオパニコ → ナポリの仕立て屋パニコさんによるネクタイ
ナポリ最後の巨匠パニコ、彼のかっこいいと思う物はかっこいいんです!

<真ん中 オレンジ>
フランコバッシ → ネクタイ屋のネクタイ
1974年にシルクの産地として有名なコモ湖で創業したフランコバッシ。
斬新な柄の提案と丁寧な作りは定評があります。


<左から二番目 赤>
バティストーニ → ローマ創業のシャツの仕立て屋です。
上手くまとまっているなと感じる一本ですね。

<一番左 紺>
ロメオジリ → デザイナーによるネクタイ
アジアの手工芸品をモチーフに民族調ファッションで一躍脚光
を浴びたデザイナーです。

 よって、、
一番左のネクタイがカテゴリーの違うファッションデザイナーによる一品
という事でした。
当店は職人肌、専門に特化した物を扱うという方針ですが、
「良いな!」と思える物は形にとらわれず入荷します。
(食品が並ぶことはないでしょうが (笑)

ロメオ・ジリ、バティストーニ 入荷しました。 ¥5,000 (税込)


         
# by bisyuya | 2006-06-27 15:51 | ◆商品紹介

猛威を振るうクレリック

最近 既製品でも町でもよく見かける襟に白の素材を使ったシャツ。
 
一時期のおじさんのイメージ→市場から消える→新鮮にリバイバル
  
   その名はクレリックシャツ。

もともとクレリック(僧侶)、つまり神父の着ている祭司服から白襟が立って
見えた事から、襟の白いシャツはクレリックシャツと呼ばれるようになったそうです。
近年では、カフスをダブルカフスにするなどしてフォーマル感の高い
デザインとして認識されていますが、
元々は、付け替えの襟にどこにでもある白い布を使うということから
経済的でチープなイメージのあるシャツだったようです。

なんにせよ、辞書にものっているようなクラッシックなデザインなのに
今現在かっこいいなと思えるって素敵ですよね。
当店でも他のクラッシックな仕様、新しい素材と組み合わせて、お客様が
自分なりのクレリックシャツを楽しまれています。
猛威を振るうクレリック_b0081010_16171177.jpg

美容師Kさんのシャツ。ピンホールカラーも新鮮に思えるクラッシックなデザイン
ですね。1920,30年代のアメリカンマフィア映画によく見られます。
# by bisyuya | 2006-06-25 16:24 | ◆お仕立 men's&ladies

びしゅうや らしゃてん

    尾洲屋羅紗店 株式会社  当店の正式名称です。

よく質問されるのは、「なんて読むの?」 「どういう意味?」 

● 尾州(びしゅう)は尾張(おわり)国の別名です。
 愛知県の北西部に位置する尾張西部地域は木曽川の豊かな水と、肥沃な濃尾平野の
 恩恵を受け、古くから繊維産業が発展してきました。
 現在でもわが国の毛織物生産の約70%を占め、世界でも有数の繊維産地です。
 当店は1938年創業時、尾洲の生地メーカーさんとの直接取引き、
 深いつながりを誇りに、屋号に尾州の名を刻み込みました。

● 羅紗(らしゃ)はポルトガル語のraxaが転じた語で、近世の初頭にポルトガル船が
 持ち帰ったraxa(ラクサ)をラシャと呼んだ事が始まりとされています。
 羊毛を使った生地で地が非常に厚かったようです。
 その頃、スーツを作るには最適の布地だったようですね。
 当店が羅紗店と名乗るのは、スーツを作るのに適した生地を 春夏秋冬 取り揃え、
 お客様に提案していくというスタイルの表れです。

              ↓ ビンテージ物といわれる 半世紀前ほどの生地
               john cooper ,barclays ,beckside mills ,fintex,,,
びしゅうや らしゃてん_b0081010_19302567.jpg


         ↑ 当店にあるデッドストックの一部です。羊の油の抜けたバシバシ感、厚み、
            打ち込み、生地の柄すごいですね。
 
     ☆2006年 秋冬に向けて尾洲屋は英国的な生地の仕入れを強化しています。 
       ご期待ください!
  
# by bisyuya | 2006-06-23 20:02 | ◆お気に入り